胎児期の成長と発達とは?

胎児期とは、ヒトの成長、発達過程の区分において、受精後9週目〜出生までを指す言葉として使われます。出生した後は「乳児期」や「児童期」といった区分が続きます。

乳幼児期の成長と発達とは?(簡単まとめ) - ちょっと一息

 

男性の精子が、女性の卵子と結合すると受精が起こります。受精した直後から、受精卵は分割をはじめ、胎児は成長・発達していきます。

 

受精後8週目までには、四肢や顔といった体の輪郭ができ、呼吸器、循環器、消化器、泌尿器などの器官も形成され始めます。この頃、頭のサイズは身長の2分の1以上を占めています。

 

出生時には4頭身、成人では7〜8頭身になり、大きくなるにしたがって頭の占める割合は小さくなっていきます。

 

胎生12週頃には、外性器が発達して性別が判別可能になります。5ヶ月後には、人らしい顔になってきます。そして胎生10ヶ月の出生時点では体長50㎝、体重3000g程度まで発育します。

 

受精して8週頃に胎動が始まると言われており、驚愕反射に似た動作がみられるようになります。実際に母親が胎児の動きを感じるのは4〜5か月頃です。この頃胎児は活発に動き、足で蹴るような動作をします。

 

この頃観察される反射、動作は原子反射と呼ばれるもので、胎生5か月頃から急速に発達します。この反射、動作は生まれた後に発達していく「首がすわる」「這う」等の準備をしていると考えられています。